駅伝で黒人選手をはじめとする海外選手が出場すると、日本人とのレベルの差を思い知りますよね。
同じように走っても速さや体力が違うので、ずるいと感じてしまう人も多いはずです。
今回は駅伝での黒人選手の出場がずるい・つまらないと感じる理由や外国人留学生が駅伝に参加できる条件について解説していきます。
目次
駅伝で黒人の外国人留学生を起用するのはずるい・つまらない理由
どんな理由から駅伝での黒人留学生を起用することに対してずるい・つまらないと感じるのでしょうか。
大きく2つの理由がありますのでそちらについて解説していきます。
理由1:黒人は日本人と比べても圧倒的に速い
駅伝で誰しも感じるのが、黒人留学生選手の速さです。
始めは順位が低くても、黒人選手の登場であっという間にごぼう抜きしてしまう、という事が起こります。
オリンピックにおいても、黒人選手の陸上での活躍は群を抜いています。
黒人選手が速い理由、それはアフリカ地域の過酷な環境の元、運動に適した骨格、筋肉を持った人種に形作られて来たからだと言われています。
特に東アフリカは標高が高いので、住民は普段から薄い空気の中で生活していますから、心肺機能が自然と高められます。
マラソンでは持久力が求められるので、その心肺機能の高さは重要です。
そのためマラソン等で活躍する選手は東アフリカ出身者が多いですし、中々日本人が勝てないのも無理ないかもしれません。
理由2:駅伝は日本の文化だから、日本人同士の戦いが見たい!
「箱根駅伝」は今や日本人にとって、お正月の国民的大イベントであり、なくてはならないものとなっています。
これだけの人気を誇る駅伝ですが、この熱狂ぶりは日本人だけにしか理解出来ないもののようで、世界的なスポーツとなる気配は全くありません。
イギリスのあるジャーナリストは、駅伝は日本人の「和」を尊重する心情にぴったりはまっているからと説明しています。
自分の事より、「たすき」をつなぐためにチーム全員が一丸となって走り抜く、という姿に日本人は感動するのです。
例え足を捻挫してでも「たすき」のため走り抜こうとするのは、伝統を重んじる「神道」や「祭事」にも影響を受けているのかもしれません。
このような日本文化そのものの「駅伝」だからこそ、外国人を含めない日本人選手だけの戦いを見てみたいものです。
1チーム何人まで?区間は?駅伝に外国人留学生の参加条件とは
箱根駅伝でもうお馴染みになった、外国人留学生選手ですが、一番最初に起用したのは山梨学院大学で、1989年の事でした。
山梨学院大学は、外国人留学生を起用してからは上位に入る事も多くなり、駅伝の常連となっています。
それならばと、その後他の大学も相次いで外国人留学生を起用するようになりました。
実力のある外国人選手ばかりになってしまう事を懸念した関東学生陸上競技連盟は、2006年にルールを設けました。
外国人選手がエントリー出来るのは2人だけで、実際に出場出来るのは1人のみとしました。
これで、外国人留学生ばかりの駅伝にならずに済んだのです。
走る区間に関してのルールはなく、どの区間でも走って良い事になっています。
但し実業団駅伝では、一番短い区間の2区だけと決まっています。
黒人留学生にとっても駅伝の参加はメリットが多い
黒人留学生がわざわざ日本の駅伝に出場するために、遠くアフリカから来る事は、その留学生にとって何かメリットがあるのでしょうか。
実は色々なメリットがあるのです。
留学生の多くは東アフリカのケニアやエチオピアから来るのですが、そういった国は発展途上国なので公式の大きな大会に出る機会がかなり少ないのです。
ですが日本に来ればきちんとしたトレーニングを受け、大きな大会に出られる事になります。
しかも寮費や学費は全額免除の特待生という扱いです。
この駅伝を足掛かりにして、マラソン選手として世界に羽ばたいて行く選手は多くいます。
また日本語も多少話せるようになりますから、マラソンをやめたとしても、自国に戻ってから日系企業に就職出来るというメリットもあります。
駅伝で黒人の外国人留学生を起用する大学の狙いとは
駅伝で黒人の留学生を起用する事は、大学にとってもかなりのメリットがあります。
実力ある黒人留学生をチームに入れることで、駅伝で好成績を残せる可能性が大きくなるからです。
好成績を残すという事は、大学の名前を大々的に広告している事にもなります。
箱根駅伝のテレビ視聴率が優に30%を超えている事を考えると、その宣伝効果は並外れたものがあるのです。
現代は少子化という問題があり大学の入学者数も年々減っていますので、大学としては志願者数を少しでも増やしたいところです。
そんな中、上位の成績を残した大学は若者の心に残り、「あの大学へ進学したい」という気持ちにさせます。
現に好成績を残している青山学院大学や東洋大学は、志願者がかなり増えたと言われています。