海外含め一時はかなり店舗数を伸ばしていた「古奈屋」。
最近では店舗数が減ってしまい2023年12月現在は東京2店舗、神奈川1店舗となっています。
かなり美味しいお店なのですが、なぜ閉店する店舗が増えてしまったのか調査しました。
アトレ上野、カレーうどんの「古奈屋」が閉店してる~。 pic.twitter.com/2fCFmFbOtC
— 食べ歩きマン (@4qluNEnM13luwiZ) March 13, 2021
古奈屋の閉店する店舗が増えてしまった理由
各店の閉店理由については公表されていませんでした。
ただ、次のようなものが考えられるのではないでしょうか。
理由1:コロナ禍の影響
シンパパへむけた料理修行シリーズその5
古奈屋風カレーうどん上野に店があったのにコロナで閉店😢それじゃ自分で作ろうと思い挑戦。材料はルウに麺つゆとだし、それに生クリーム。これで十分にクリーミーカレーうどん作れます!
今回はつけ麺風(洗い物めんどいのでざるのまま)にて。最高👍 pic.twitter.com/YX3aHZpM07— しー@孤独の新婚夫@関係再構築中 (@moratsumakodoku) January 19, 2022
コロナ禍の影響は、古奈屋にとって特に深刻な問題でした。
感染防止策としての営業時間短縮や緊急事態宣言下での休業は、売上の大幅な低下を引き起こしました。具体的には、緊急事態宣言が発令されると、通常の営業時間が大幅に削減され、夜の時間帯の売上がほとんどなくなったのです。
また、テレワークの普及によって、オフィス周辺の飲食店の需要が減少しました。
これにより、古奈屋のような都心部に店舗を構える飲食店は特に打撃を受けましたね。
更に、人々の外食に対する消費行動も変化しました。
家で過ごす時間が増え、外食の機会が減少するとともに、デリバリーやテイクアウトの需要が高まりました。
しかし、古奈屋はこれらの新しい需要に迅速に対応することができず、顧客の足が遠のいたのではないでしょうか。
コロナ禍は、飲食店経営において柔軟な対応と迅速なビジネスモデルの転換を要求する厳しい環境を生み出し、古奈屋の閉店に大きく影響したと言えます。
理由2:原料(小麦粉)の高騰
【米粉輸出が2.5倍に】
小麦価格の高騰を受け、小麦粉の代替品となる米粉が世界でも注目されている。
1~4月期の輸出実績は前年同期比約2.5倍と大幅に伸び、すでに昨年1年間の輸出量を上回った。
グルテンフリーが健康に寄与するとの期待から需要は増加傾向。
円安も追い風に。 pic.twitter.com/WFYGiJVt6y— 豆山くん (@mameyama_kun) June 14, 2022
原料コスト、特に小麦粉の価格の高騰は、古奈屋のようなうどんを主力とする飲食店にとって大きな課題でした。
小麦粉の価格がわずかに上がるだけでも、古奈屋のような店では原材料コストの増加が避けられません。
例えば、小麦粉の価格が10%上昇すれば、そのコスト増加をメニュー価格に反映させない限り、利益が圧迫されます。
しかし、メニュー価格を上げると、客足が遠のくリスクが高まるため、ジレンマに陥ることになりますね。
さらに、小麦粉の高騰は国際市場の動向に左右されるため、予測が難しく、安定した経営計画を立てるのが難しいです。
例えば、気候変動や国際的な供給網の問題が原因で、ある年は小麦粉の価格が急騰することもあります。
このような不安定な原料価格は、飲食店の利益を左右し、経営の不安定さを増大させる原因となりました。
このように、原料コストの上昇は古奈屋にとって避けがたい課題であり、経営戦略上の大きな挑戦だったのではないでしょうか。
原料価格の変動に柔軟に対応できる体制がなければ、特に原材料に依存する飲食店は厳しい経営環境に直面することになります。
理由3:競合店(丸亀製麺、はなまるうどん等)の存在
古奈屋もつるとんたんももっと東海にお店作っておくれ……しくしく
はなまるとかは比較的行きやすいけど、確かあそこって後からカレーかけるタイプなんだよね 食べたことないけどどうなのアレはw— エミ@ゲーム好き食いしん坊☆ (@Emi0116game) January 5, 2023
12/31…大晦日は…巣鴨 古奈屋 カレーうどんに、丸亀製麺の大晦日限定販売の天ぷら「超特大海老天」と「エビと野菜の旨みかき揚げ」と「ねぎ」をトッピングして食べました😋
カレーうどんだけに…華麗なる年になるように…✨😆✨ pic.twitter.com/VLmpA0X8XY
— ヒロぽん! (@hiropon_pon) January 1, 2023
飲食店業界、特にうどんやそばを提供するセグメントでは、競争は特に激しいものです。
古奈屋は、この分野で名高い丸亀製麺やはなまるうどんなどの大手チェーン店と競合していました。
これらの大手チェーンは、その規模の大きさを活かして価格競争に勝ち抜くことができ、また多彩なメニュー展開で顧客を引きつけることができます。
例えば、はなまるうどんでは、2023年12月現在、一杯のうどんが290円(かけ小)から提供されており、手軽に楽しめることが人気の理由の一つです。
丸亀製麺もまた、手打ちのうどんと様々な天ぷらで知られ、リーズナブルな価格設定で顧客層を広げています。
これに対して、古奈屋は、こうした大手チェーンとの価格競争やメニューの多様性で劣る可能性があります。
顧客にとって、同じ価格であれば、品揃えが豊富で知名度の高い店を選ぶ傾向がありますよね。また、大手チェーンには、広告やプロモーションでのブランド力の強化という利点もあります。
これらの要因が、古奈屋のような中小規模の店舗にとっては大きなハンディキャップとなり、結果として店舗運営に圧力を加えました。
さらに、古奈屋は競合との差別化を図るのが難しく、消費者に独自の魅力をアピールすることができなかった可能性があります。
独自性のないメニューやサービスでは、競争の激しい市場で生き残るのは困難です。
このように、競合他社との競争において不利な状況が重なり、古奈屋が閉店に至った背景と考えられます。
昨日19000歩も歩いてて、足プルプルする…でも今日も歩く…
東京駅の古奈屋さん、今月で閉店なんだって…ウルトラショック。もう本店しかないのか。 pic.twitter.com/M01ZzSkmcb— ふじりん (@fujiring) December 1, 2023
そもそも「古奈屋」とは
古奈屋は、2007年に都内を中心に13店舗を展開し、2019年には海外展開を果たすなど、一時期勢いのあった飲食チェーンです。
主に麺類を中心としたメニューを提供し、その質の高さで多くの顧客に支持されました。
カレーうどんのメニューも豊富で「九条葱きざみ揚げカレーうどん」「もちカレーうどん」「旬野菜カレーうどん」などさまざまなニーズに応えていますね。
しかし、2023年12月現在では、巣鴨本店、丸の内オアゾ店、横浜ジョイナス店の3店舗のみとなっています。
大手町「古奈屋 丸ノ内オアゾ店」で、えびもちカレーうどん1,600円。
高級感溢れる店内。表向きミルキーで甘めに見えるスープは、スパイスがしっかりバチバチと舌を刺激し予想外の辛さ。天ぷらは揚げたてでもち天はパリトロ、えび天はパリサク。うどんは細め。添えられたレモンゼリーで後味スッキリ。 pic.twitter.com/qUR9C9IoVz— もみー (@mommy_udon) October 17, 2020
閉店理由は正式には公表されていないていないものの、前述のコロナ禍の影響、原料コストの上昇、競合他社との競争などが要因として考えられます。
古奈屋は、特に都心部を中心に展開していたため、繁華街の人通りの減少やオフィスワーカーの在宅勤務の増加なども、売上低下の要因となった可能性があります。
加えて、コロナ禍による外出自粛が長期化する中で、デリバリーやテイクアウトといった新たなビジネスモデルへの転換が遅れたことも、閉店の一因と考えられます。
古奈屋はどんな人に向いている?
午後は仕事に戻らなきゃだけど、パシフィコ横浜(みなとみらい)まできたら
古奈屋でカレーうどん!!
もう、めっちゃ美味しい。汁を最後まで飲んでしまうカレーうどん!もち好きだから、餅入りにしたよ!
んまいー!黒ウィズコンサートでパシフィコ来る人は、近くだからサクッと食べるにはおすすめー pic.twitter.com/uRMCNUsM34
— まりあ@返信できない時ありますごめん (@maria_kurowiz) May 25, 2018
古奈屋は、質の高い麺類を比較的手頃な価格で提供することをコンセプトとしています。
これにより、手軽に美味しい麺類を楽しみたいと考える一般消費者からの支持を集めました。
(出典:古奈屋)
特に、都心部のビジネスマンやショッピングに来る人々にとって、短時間で美味しい食事を楽しむことができる点が魅力的でした。
また、家族連れや若者にも手軽な価格設定が受け入れられ、幅広い層に支持される店舗となっていました。
しかし、閉店により店舗数が減少した現在でも、古奈屋はそのコンセプトを変えずに、質の高い麺類を提供し続けています。
残された店舗では、引き続き、手軽に美味しい麺類を求める顧客に対して、こだわりの味を提供しています。
さらに、新しいビジネスモデルへの挑戦やメニューの多様化を図ることで、新たな顧客層の獲得を目指している可能性があります。
これは、飲食業界における厳しい競争環境の中で生き残るための戦略として重要なポイントです。