今回は世界でいちばん透きとおった物語の口コミ・評判を調査しました。
世界でいちばん透きとおった物語が「つまらない」との声はなぜ?
杉井光『世界でいちばん透きとおった物語』最初の方であらかた仕掛けが分かるのはいいとして、それをかなり引っ張るのが辛い。同じ目的達成のためには他にいくらでも方法があるのでは。この内容で作中作がほぼ示されないのも物足りない。京極夏彦の名前を何度も出すことの効果もわからん。
— 転坊 (@colonbou) December 16, 2023
世界でいちばん透きとおった物語は話題沸騰の小説で重版を繰り返しています。
しかしその一方でつまらないという声もあります。
なぜそのような声があるのか、その理由は以下のことが考えられます。
- ストーリー自体にトリックが隠されているわけではない
- ミステリー色は少ないため、ミステリー好きには物足りない
- ハラハラドキドキさせるようなどんでん返しはない
- ライトノベルぽい
それぞれについて詳しくお話していきます。
ストーリー自体にトリックが隠されているわけではない
#読了
世界でいちばん透きとおった物語 / 杉井光物語の展開は割と予想がついたので物足りない感じは否めないけど、それでも途中で声でちゃう。 pic.twitter.com/2RPzQRFbn6
— むぎ (@__mugi_tsumugi) January 5, 2024
世界でいちばん透きとおった物語のうたい文句として、「衝撃のラスト」「電子書籍不可」の言葉が並んでいますが、ストーリー自体に隠されたトリックがあるわけではありません。
ネタバレになってしまうので詳しくは割愛しますが、紙の書籍だからこそできる仕掛けが世界でいちばん透きとおった物語には施されています。
その仕掛けに気づいたとき、物語自体がこの仕掛けへの伏線であったこと、感動、関心が押し寄せてくることでしょう。
しかし一方で、ストーリーの内容自体にトリックが隠されているわけではないため、物足りなさを感じてしまう人が一定数いるのも事実です。
特に物語の面白さ、緻密さを求める人にはより物足りなく感じてしまうことでしょう。
ミステリー色は少ないため、ミステリー好きには物足りない
世界でいちばん透きとおった物語
//杉井光
読むのが遅い私だがこれは以外にすらすらと読みやすかった。
恋愛物かミステリーかどっちのジャンルなのか?🤔伏線回収の匂いがしそうだったが最後そう来たかぁ😳
タイトル通りだと思った小説だったな☺️ pic.twitter.com/R4wgQPQe9H— T pay (@erZ4NXbvy3CjypA) June 13, 2023
世界でいちばん透きとおった物語はミステリー小説になります。
しかし風変りだが頭脳明晰な探偵が登場するわけでも、名刑事が登場するわけでもなけばれ、密室トリックのようなアッと驚くトリックが隠されているわけでもありません。
そのためミステリー小説好きの人にとっては、これはミステリー小説ではないと感じる人もいます。
殺人事件などを主軸に物語が進んでいく本格的な推理小説が好きな人には、世界でいちばん透きとおった物語は
物たなく感じてしまうことでしょう。
ハラハラドキドキさせるようなどんでん返しはない
小説は娯楽のひとつです。
そのため小説にドキドキハラハラした展開を望む人も多いことでしょう。
しかし世界でいちばん透きとおった物語は良い意味でも悪い意味でも、さらっと読める小説です。
言い換えれば、ハラハラドキドキすようなどんでん返しの展開はありません。
起承転結がしっかりある小説が好みの人には、つまらなく感じてしまうようです。
ライトノベルぽい
杉井光「世界でいちばん透きとおった物語」読了。
これすごい!
こんなアイデアを思いつくのが普通じゃないし、それを書き上げるのも普通じゃない(笑)面白かったのでこの著者の作品リストを見てみたら…………ラノベ作家ですか! pic.twitter.com/yrB5cnwyYk
— ゆーな📚読書垢 (@lds6AQSlyN32364) December 10, 2023
世界でいちばん透きとおった物語を読了した人の中には、ライトノベルぽいという感想を抱く人がいるようです。
実際、作者の杉井光さんはライトノベル作家としてデビューしています。
その後、「超越数トッカータ」で一般文芸誌にも掲載されるようになります。
上記でも述べたように世界でいちばん透きとおった物語は、さらっと読める小説です。
言い換えれば重厚感や緻密なストーリー構成を求める人からすれば、小説として物足りない、つまらないと感じてしまうのでしょう。
以上、話題沸騰の小説なのに、つまらないという感想がある理由として考えられます。
何を求めて小説を読むのかによっても、感想が変わってくるようです。
世界でいちばん透きとおった物語とは
『世界でいちばん透きとおった物語』
杉井光「第5回ほんタメ文学賞」たくみ部門大賞の推理小説です。
物語を読み進めて行くと見えてくる、登場人物たちの人物像に魅力を感じながらも、最後は唖然とするしかない衝撃的なラスト!作者の発想に思わず拍手をしてしまう一冊でした。#読了 pic.twitter.com/iZwKgdxpCb— つき (@Tsuki_books) January 22, 2024
電子書籍が台頭したことにより、紙媒体が売れなくなったと言われている昨今でも、重版を繰り返し、30万部を突破した話題の書籍、それが世界でいちばん透きとおった物語です。
ジャンルとしては推理小説になりますが、今までにはない小説になっており、かいつまんで感想を述べたり批評しようとすると、ネタバレにつながってしまい、ネタバレ厳禁の小説とまで言われています。
また電子書籍化不可とも言われており、紙媒体の書籍だからこそできる仕掛けがほどこされており、ラストを読んだときにはその仕掛けと世界でいちばん透きとおった物語というタイトルの意味を理解するだけでなく、衝撃が全身を包むことでしょう。
世界でいちばん透きとおった物語の簡単なあらすじ
「世界でいちばん透きとおった物語」
杉井 光有名ミステリー作家の愛人の息子の主人公が遺稿を探す物語。帯のとおり紙だからこその物語。
作者凄いとしか言えない。電子化もだけど、映像化も出来ないのでは#読了#読書が好きな人と繋がりたい pic.twitter.com/tUIIycGYal— 羊@読書垢 (@armeria_reading) January 22, 2024
世界でいちばん透きとおった物語は、上記で説明した通りミステリー小説です。
物語は主人公である藤坂燈真の父であり、有名な推理小説家だった宮内彰吾の死によって動き出します。
父親といっても、燈真は彰吾にとって婚外子、つまり愛人に産ませた子だったため、生前に面識はありませんでした。
燈真が婚外子であることからもわかる通り、彰吾は女性にだらしない性格で、妻や燈真の母以外にも関係をもった女性が複数人います。
そんな彰吾は死の直前まで小説を書き続けていました。
それが「世界でいちばん透きとおった物語」です。
しかし彰吾の書いた「世界でいちばん透きとおった物語」は何者かによって燃やされてしまいます。
彰吾が生前書きこ残した「世界でいちばん透きとおった物語」とはどんな小説だったのか。
そしてその物語に隠された真実とは…。
ラストに待ち受ける衝撃と真実の中に隠された愛に、心が洗われること、間違いなしの作品です。
世界でいちばん透きとおった物語の良い口コミ
「世界でいちばん透きとおった物語」
読みました 帯で散々「電子書籍化できない」って書かれていた理由がわかった とんでもない 最後までほんとうにとんでもない 本好き各位におかれましてはぜひ買って読んでほしい 借りて読んでもいいけど多分欲しくなるよ pic.twitter.com/t1qxvPVggS— 晴 (@gtammre_) January 23, 2024
話題沸騰の小説ということもあり、世界でいちばん透きとおった物語には良い口コミも多くあります。
- 文字通り透き通りました!
- この仕掛けを考えた作家と実現した編集と校正者の努力に感服。
- やはり紙の書籍は良い!紙書籍の新たな可能性を感じました!
- 「」に気づいたときの驚き。タイトル通り透き通った気持ちになりました。
透き通った物語というタイトルは小説の内容自体だけでなく、この小説に仕掛けられたトリックにもひっかけたタイトルです。
そのため、読了後は小説のタイトル通り、透き通った気持ちになったという声が多数ありました。
またこの仕掛けは作家だけでなく、編集、校正の努力がなければできないものです。
多くの人が作家と編集者、校正の緻密な計算に驚かされ、感服し、紙書籍の底力を思い知らされることでしょう。
電子書籍が台頭する昨今ですが、そんな今だからこそ紙書籍の魅力を再発見できる1冊となっています。
さらにネタバレとなってしまいますが、「」には秘密が隠されています。
「」の秘密にラストで気づいたときには、タイトルにある通り、透き通った気持ちになることでしょう。
世界でいちばん透きとおった物語はどんな人に向いている?
『世界でいちばん透きとおった物語』
今日本屋さんでタイトルに一目惚れして買いました。
冗談ではなく、最後のページで泣きました。
これは絶対電子書籍化できません。これだから紙の本は、読書は、面白い。 pic.twitter.com/QLCmiyfaxH
— なのめーとる。 (@Nanometre_i) January 17, 2024
世界でいちばん透きとおった物語は以下のような人におすすめの小説です。
- 紙書籍が好き
- 本が好き
- 話題作を読みたい
- 小説で感動したい
世界でいちばん透きとおった物語は、「電子書籍不可」といううたい文句からもわかる通り、紙書籍だからこそ実現できた仕掛けがほどこされた小説です。
ストーリーもこの仕掛けのものといっても過言ではありません。
そのため本はやっぱり紙が良いという人におすすめです。
また電子書籍が台頭している昨今では珍しく、重刷を繰り返し、今では30万部を突破した話題作でもあります。
話題作は一通り読みたいという人には、外せない1冊です。
何より小説を読んで感動したい、タイトル通り透き通った世界を味わいたいという人におすすめ作品といえます。