今回は特に高齢者に支持されていた人気番組「歌のない歌謡曲」について調査しました。
歌のない歌謡曲とは
昭和27年。〈歌のない歌謡曲〉は新日本放送で1月14日から放送している、とナショナル広報誌。 pic.twitter.com/KlcWAL1I0k
— 萬象アカネ (@bansho_akane) August 21, 2023
『歌のない歌謡曲』(うたのないかようきょく)は、JRN系列局などで放送されるラジオ番組です。
全国各地のラジオ局で、1951年の番組開始から2023年9月29日まで、パナソニックの一社提供で、放送されていた歴史ある番組です。
毎週月曜日から金曜日の15分間放送され、日本の民間放送の最長寿番組とされていましたが、2023年9月いっぱいで終了しました。
「歌のない歌謡曲」というタイトルの通り、オフボーカルの歌謡曲を、女性パーソナリティーのトークとともに流す番組でした。
歌のない歌謡曲の終了理由とは
『歌のない歌謡曲』明日が最終回になります。歌なしの先輩吉田幸さんと私も収録に参加させていただきました。伊藤文さんと思い出を語ってたら曲がほとんど聞こえなくなってしまって、申し訳ないです💧歴史のある番組。最後までどうぞおつきあいください。
ディレクター道盛さんと大集合で。 pic.twitter.com/rSIO5QyacE
— 田口 麻衣 (@taguchimai1) September 28, 2023
1951年に番組開始し、“歌なし”の愛称で親しまれていた「歌のない歌謡曲」ですが、2023年9月29日に最終回を迎えました。
なんと最終回まで、71年間にわたって番組は続き、放送回数はおよそ1万8000回にのぼるというのですから、ギネス記録並みの番組です。
子供の頃、両親と聞いていた方が、今はその頃を思い出しながら、お子さんと一緒に聴いているという方もいたでしょう。
全国500万人以上のリスナーに親しまれていたといいます。
これだけ長く国民に愛されてきた番組ですから、終了を惜しむ声がたくさん聞かれました。
「歌のない歌謡曲」は、なぜ終了してしまったのでしょうか。
調べてみたところ、残念ながら、明確な終了理由は、番組からは発表されていませんでした。
ここからは、推測になりますが、やはり、パナソニックの衰退が大きな理由ではないでしょうか。
歌のない歌謡曲。全国37局最後の一曲。
全国37局のパーソナリティの皆さん。
71年間にわたりスポンサーを続けたPanasonicさん。本当にお疲れ様でした。 pic.twitter.com/utr3WXFZlq— 咲来さん@ (@sakkurusan) September 29, 2023
「歌のない歌謡曲」の特徴は、パナソニックの一社提供だったことです。
日本が世界に誇る一大企業であったパナソニックですが、最近は業績がいいとは言えません。
テレビでのコマーシャルも昔ほどは見かけなくなりましたし、一社提供で番組を継続するのは厳しかったのかもしれません。
また、商品の宣伝の仕方も、時代の変化に伴って、変わりつつあります。
今は、SNSなどを使った宣伝が増え、インターネットで情報を得る時代になりました。
「歌のない歌謡曲」の番組内では、各局の担当パーソナリティがアナウンスするパナソニック製品における生コマーシャルが放送されていました。
この、ラジオでの生コマーシャルは、もう時代にはそぐわなくなってしまったのかもしれません。
長く愛されてきた番組を終了するのは、パナソニックにとっても苦渋の判断だったでしょうが、時代の変化に伴い、しかたがないことだったのではないでしょうか。
歌のない歌謡曲の良い口コミ:パーソナリティーのトークが人気!
「ええなぁ」パーソナリティ、上泉アナウンサーは人一倍気を遣ってくれる人。
「歌のない歌謡曲」のコーナーで食べ物を紹介するときは私の自腹なので、「いつもありがとう」と
昨日ホワイトデーのお菓子をいただいてました♪大丈夫!倍返し、いや3倍返しになってるよ、うわちゃん!笑 pic.twitter.com/hhbwd4gdO7
— 武川智美 (@muuyan_tomo) March 14, 2022
「歌のない歌謡曲」の放送回数はおよそ1万8,000回にのぼるというのですから、その長い歴史には驚かされます。
番組が、これだけ長く愛されてきたのはなぜなのでしょうか。
「歌のない歌謡曲」は、その番組名のとおり、オフボーカルの歌謡曲を、女性パーソナリティーのトークとともに流す番組でした。
パーソナリティーは、JRN系列局の担当アナウンサーがそれぞれ担当し、各局のアナウンサーの特色を生かしたトークが大変人気でした。
パーソナリティーのトークが面白くて、それを楽しみにしていたという方が多かったようです。
番組独特の昔ながらの緩い雰囲気も、リスナーの癒しとなっていたようです。
また、長く続いてきた番組だけに、リスナーそれぞれの人生の思い出も、この番組とともにあるという方もたくさんいらっしゃいました。
番組が終わり、一つの時代が終わったと寂しく感じた方が多かったのは、やはりそれだけこの番組が、長く愛されてきたという証拠でしょう。
歌のない歌謡曲を聴く方法
歌のない歌謡曲の代わりに
九州地方で企画ネット番組が始まったようです。
(おなかがグーは、しあわせのグー。)
提供はパンシロン(ロート製薬)でした。
ネット局は確認した限り、RKB RKK OBS RBC
これも「歌のある」歌謡曲番組でした pic.twitter.com/yyBqzo67dx— 【ドビャ】思わず吹きだす不思議な世界 (@notvnolife2023) October 1, 2023
「歌のない歌謡曲」は、2023年9月に大半の局で番組が終了しましたが、IBC岩手放送、ラジオ関西、ラジオ福島では、別の地元スポンサーもしくは提供無しで、引き続き「歌のない歌謡曲」を放送していることがわかりました。
最近はポケットラジオを聞かなくなりました📻災害時には役立つでしょう🔋パナソニック製なのは、さすが歌のない歌謡曲を70年放送したYBCです📻明るいナショナルの頃から聞いていました💡出勤前のプレッシャーを和らげてくれました🏠
IBC岩手放送、ラジオ福島など存続している局があります📻 pic.twitter.com/AEygeHLbs1— 庄内町の大乃国 (@tooru714) October 15, 2023
また、「歌のない歌謡曲」の放送が終了してしまった局でも、まったく違う新番組が始まったのではなく、同じ趣旨の企画の後継番組を放送する局が多くあるようです。
これまではオフボーカルの歌謡曲に限定されていた番組ですが、後継番組ではリスナーの要望も取り入れながら、ボーカル入りの楽曲を流す局もあるということです。
「歌のない歌謡曲」は、いったん終了したものの、似たような形式で、また番組のいいとこどりをして、続けているところが多いのはうれしいですね。
また、九州・沖縄地区では、現在、一社提供・企画ネットの形態を引き継いだ『おなかがグーは、しあわせのグー。』が放送されているようです。
このあと朝6時45分からは
おなかがグーは、しあわせのグー。
火曜は「世界の食卓」をご紹介。先週に引き続きクロアチアの美味しい料理。
福岡でも人気の牡蠣ですがクロアチアの牡蠣は…#RKBラジオ #おなかしあわせ
ラジコはこちらからhttps://t.co/5wpsItsUE3 pic.twitter.com/cWubHZOr3y— おなかがグーは、しあわせのグー。【RKBラジオ】 (@rkbonaka) November 20, 2023
パナソニック一社提供の「歌のない歌謡曲」は終了したものの、全国各地で、何らかの形で、番組を引き継いでいるということがわかりましたので、ぜひ引き続き、楽しんでほしいと思います。